2012年10月18日木曜日

学習会「コミュニティ・オーガナイザーと住民による豊かな地域づくりを目指して ~東南アジアにおける環境問題・農村開発・震災復興~」に参加してきました。

コミュニティ・オーガナイザーと住民による豊かな地域づくりを目指して~東南アジアにおける環境問題・農村開発・震災復興~(主催:IFES-GCOE「統合フィールド環境科学の教育研究拠点形成」国際プロジェクト推進室、共催:GLP札幌拠点オフィス、NPO法人さっぽろ自由学校「遊」)に参加してきました。
マレーシアのジョハン・タン氏(PUSAT KOMAS(マレーシア人権NGO)理事・トレーナー)によるお話。ジョハンさんは、コミュニティ・オーガナイザーという仕事をしている人です。このコミュニティ・オーガナイザーとは、ある地域の人たちが自分たちの置かれた状況を改善したり、共通の目標を実現するための活動を支援・促進する役割を担う人のことです。
ジョハンさんは、これまで関わってきたインドネシア・アチェでの津波被災地での活動などを紹介。

地域で組織的な動きをする上で重要なことをいくつか挙げられていました。
・一致団結すること
・外部とのネットワークづくり
・政府との交渉術
・情報発信
・メディア対応
・裁判の方法
・独創的なアプローチ
・寄付を集めること
・チーム内の良い関係づくり
・スタッフの能力と技術の向上

特に印象的だったのは、「地域の活動を支援することは、笑顔をつくること」とおっしゃっていたこと。

グループワークでは、学生グループと大人グループに分かれて、ジョハンさんの活動や日本の状況(沖縄のオスプレイ配備、福島の原発事故、北海道の先住民族)を紹介したスライドを見た感想と、自分ができそうな事をテーマに意見交換しました。

大人グループで出てきた意見を少し紹介します。
・反政府運動に見える。もし、そうであるなら自分は活動できない。
・一部の悪い国家権力と国民の対立の事例を挙げられて、出てきた事例に対する知識がなく、自分がそれに対して意見を言うことができない。

正直、意外な感想でした。というのは、その場にいた大人の皆さんの多くが事例として挙げられた課題について考えていたからです。
確かに出てきた事例はインパクトがありましたし、自分事には考えにくい内容だったかもしれません。
でも、ジョハンさんが言いたかったのは、生活を向上させるために、生活を脅かしている圧力に対して働きかけなければならない。取り組むべき課題は何かに反対する事ばかりではなく、地域の人が課題と思うことを改善する方法として、一人よりも二人、二人よりも組織として動く方が意見が通りやすく、置かれた状況を変えることが容易になるということだったと思います。

ジョハンさんへ、「コミュニティ・オーガナイズする上で、一番大変なことはなんですか?」という質問が投げかけられました。
ジョハンさんは、「どうやって自分自身の気持ちを維持するか。活動をやり続けるか。自分自身のモチベーションを保つことが一番大変です」、「次に重要なのは問題をどう理解、分析するか。地域の人自身が気づくように質問を投げかけることも大切です」と答えられました。

また、コミュニティ・オーガナイズの上で重要なこととして、
・地域の中のリーダーを育成すること
・現在と未来に分けた戦略を立てること
・課題を分析すること
を挙げられました。


自分の活動を振り返る良い機会となりました。
ありがとうございました。

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