2012年10月10日水曜日

最近、不安に思うこと。

改めて見る、政府が設置したエネルギー・環境会議が9月14日に提案した「革新的エネルギー・環境戦略」。
この戦略は、「エネルギー・環境の選択肢に関する国民的議論」によってパブリックコメント、意見聴取会、討論型意見聴取会を経て出されたものです。パブリックコメントには89,124人が意見を提出し、そのうちの87%の人が「原発ゼロ」シナリオを選択しています。1件も意見が出されないパブコメの公募もある中で、この数字は驚異的です。それだけ関心が高かったと言えると思います。
これらの国民の意見を反映し、「原発に依存しない社会の一日も早い実現」という提案につながりました。

先日、自民党の総裁選の候補として名乗りを上げた方々は、全員「原発ゼロ」には反対の立場を取っています。総裁に選ばれた安倍さんも然り。つまり、国民の多数が指示した「原発ゼロ」シナリオですが、自民党の基本的なスタンスとしては、支持しないということだと思います。
経団連、自民と政策対話 「30年代原発ゼロ」見直し:日本経済新聞(10月9日付)

震災支援活動に関わる学生さんとお話した時のこと。
学生さん:民主党はもうナシですね!東北の復興にお金掛けないで何やってるんですかね?お金をかける優先順位が違うでしょ?尖閣問題ばかりが取り上げられて、そんなのどうでもいいです。今一番重要なのは東北の復興ですよね?自民党を選ぶしかないですかね・・・。

とのこと。憤る気持ちはとても理解できます。東北の復興が重要課題であり、予算の使い方にも疑問はあります。
さらに言えば、9月14日に出された戦略が十分なものではないのでしょう。
■参考:【WWF】気候変動対策の後退を憂慮する 政府「革新的エネルギー・環境戦略」決定に際して

ただ、もし、政権が変わるようなことがあれば、国民的議論によって導き出された提案はどうなってしまうのでしょうか?白紙になってしまうのでしょうか?
正直、不安なのです。

2 件のコメント:

  1. たしかに民主党へのお怒りは十分に理解できますが、もともと自民党(特に中曽根氏)が推し進めてきた原子力発電なのだ!ということをみなさん忘れない、あるいは知ってほしいと思いますね!

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  2. そうなんですよね。
    「そもそも」とか、「もともと」ってことを忘れていますよね。
    それがとても怖いと感じました。
    わたしたちは常に知ることを止めてはいけないのだと思いますね。

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