2013年1月7日月曜日

2013年1月 石巻レポート4 ~がれき等仮置場の今~

日和山から海を眺めると、左手に山のように大きくなったがれき仮置場が見える。
以前からこの仮置場の近くがどうなっているのか気になっていた。
石巻駅から旧北上川にかかる内海橋を越えて右に折れ、魚町方面へと自転車を走らせた。
すると、川沿いの建物の多くが壊れたままになっていた。
さらに進むと、空気がホコリっぽくなっていくことに気が付く。
マスクをしてこなかったことを少し後悔した。
ちょうどお昼休みの時間帯だったせいもあり、人とも車ともすれ違わない。
自分しかいないのではないかと錯覚するほどの静けさ。
ただただ、種類ごとに分けられた被災家財の山の間を抜けていく。

そして、目の前に一際大きな仮置場が見えてきた。
いつも日和山から見ている山。
川口町(旧山西造船跡地)の仮置場だ。
近くで見ると本当に大きい。
もちろん、仮置場はここだけではなく、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)には全部で29か所ある。
環境省の発表(平成24年12月14日現在)によると、石巻ブロックで発生した災害廃棄物推計量は579万2千トン。
災害廃棄物は、現地より仮置場まで収集・搬入する一時処理は必要全体量の86%が終了。
平成24年10月末には、仮設焼却炉5基(5基分の処理能力:1400t/日)が本格稼働し、全体の約3分の1の処理が完了している(平成24年11月末現在)。

災害廃棄物のほかに津波堆積物の処理も必要で、石巻ブロックの津波堆積物の推計量は305万4千トン。
うち、17%にあたる50万7千トンが処理されたのみ(平成24年11月末現在)。

不燃混合物や津波堆積物などは、最大限再生利用することを目指しており、平成25年1月からは石巻港の埋め立てのための再生資材としての活用も予定されるという。
平成25年度末までにすべての処理の完了を目指しているというが、本当にあと約1年で完了するのだろうか。

日和大橋からこの仮置場を見ると、上に煙突が立っているのが分かる。

これは火災を防ぐために熱を逃がしているそう。
参考:がれき火災が急増(読売新聞、2011年9月20日付け)

ショベルカーの周りに土煙が上がっているのも見える。
作業員さんたちの苦労を思い、健康面が心配になってしまう。

先日、参加した石巻観光ボランティア協会のツアーで、分別は手作業で行われていると聞いた。
気が遠くなりそうだ・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿