2013年1月7日月曜日

2013年1月 石巻レポート2 ~中瀬の風景とその変化~

そば処もりや
石巻のディープな部分を探ることを、勝手に毎月の宿題にしている。
探りを入れる前に腹ごしらえ。
石巻で初めて外食したのが、この‟そば処 もりや”さん。
2011年の10月だったか。11月だったか・・・。

石巻千石船の会の辺見さんと二人で食べに来た。
辺見さんは石巻の歴史を知る生き字引。
話がとても面白く、非常に魅力的な人だ。
石巻の宝だと思う。
その辺見さんが、もりやさんが再開していたのを見た時の嬉しそうな顔が忘れられない。

カツカレーそば 900円
その時に食べたのが、カレーそば。
美味しくて、機会があればもりやさんに寄らせてもらっている。
今日はちょっとカロリー多めで、カツカレーそば(900円)にしてみた。

とろとろのカレースープが濃厚で、熱々。
カレーそばにカツを乗せるなんて、今まで出会ったことがなく、とても新鮮な食べ物だった。
でも、寒い冬には最高の食べ物。
でも、「冬は大平うどんを食べるんだよ!」と、後日、地元の方に言われた。
大平うどんを食べる楽しみができた。


お腹を満たし、まずは中瀬に向かった。

現在の中瀬
中瀬とは、旧北上川に位置する中洲。
石巻市のランドマークといわれる石ノ森萬画館旧石巻ハリストス正教会がある。
震災前は1850年頃に誕生した【岡田劇場】もあったが、残念ながら津波で流失してしまった。

白い宇宙船のような建物が石ノ森萬画館。萬画館の向かって右側に岡田劇場はあった。
日和山に設置されている震災前の写真
「震災直後に中瀬の映像を見た時、岡田劇場の場所に建物があったので、‟岡田劇場が残ってる!”と思った。でもそれは下流から流されてきた家と置き換わっていた」という話も聞く。

日和山から中瀬を見下ろせるポイントには震災前の中瀬を撮った写真が設置されている。
この写真の前で立ち止まる人がやはり多く、無言のまま現在の風景と写真との間で視線を行ったり来たりさせている。
見比べると、どれだけ被害が大きかったかが分かる。

中瀬だけでなく、内海橋を渡ってすぐの場所にあった住宅地(橋の右側の付け根)や左対岸にある建物もよく見ると無くなっている。
震災直後、内海橋の上には引かない水から避難させた車や、流れ着いた家の屋根などが存在していた。

石巻駅前
石巻駅がある左岸は、商店街などがある中心市街地であるため、ほとんどの場合、被災した建物が壊され、新たな建物が建設されたりと新しい何かに生まれ変わっていく雰囲気がある。
確かに、物理的には‟復興”していくように感じられる。
ただ、旧北上川を越えると…。
もしくは、中心市街地から自転車で5分も走れば…。

内海橋を越える前に、中瀬の中を散策してみることにした。

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